アスベスト含有率はJISに規定された分析法で実施

アスベストが建築物の建材に含まれているのか否かは、解体工事や改修工事を行う前に実施しなければなりません。この事前調査では現地でも目視調査と設計図書を使って調べることになりますが、基本的に2006年9月1日以降に着工になっている建造物は含有なし(設計図書での確認は必要)と判断され、2006年8月31日以前に着工した建築物は設計図書および目視による調査を行うことになるわけです。建材の種類の確認や採取・表面確認などが行われることになりますが、採取したものを分析して含有の有無を調べます。採取した建材にアスベストが含まれているのか否かは、公的な方法としてJISに規定が行われている分析法を使うのが特徴です。

ちなみに、アスベストが含まれている割合を調べる方法として、JIS-A1481-1からJIS-A1481-3までの3種類の方法が用意されています。ただ、JIS-A1481-3は1および2でアスベストの含有を判別して必要に応じて実施する手法で、X線回折定量を調べるやり方です。基本的には、JIS-A1481-1の偏光顕微鏡法(市販バルク材を使い試料採取および定性的判定による手法)とJIS-A1481-2の位相差および分散顕微鏡を使う分散染色法、X線回折分析手法を組み合わせたやり方(試料採取およびアスベスト含有の有無判定を行うための定性分析手法)で実施します。なお、偏光顕微鏡法で含有率が分かった段階で次の位相差と分散顕微鏡を使った手法が省略されることもある、これらの方法で行っても含有が不明確なときには第三段階ともいえるX線回折定量を使う流れになります。

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